「藍」で夏のスイーツを楽しむ
こんにちは!
「藍染め」でおなじみの「藍」は、実は栄養価が高く、食用になるのをご存じでしょうか。
「藍」は古くから漢方にもちいられ、その効能から「藍商人は病気知らず」ともいわれてきたそうです。
藍料理がどんな味になるのか…?おそるおそる試作したところ、
「藍」は栄養価だけでなく、香りや色味をアップグレードしてくれる便利食材だと気づきました。
特にスイーツに加えると、素朴なおいしさが広がります。
今日は食べる「藍」の効能から使い方をご紹介しましょう。
「藍」の効能
今回、ご縁があって入手したのは、徳島の家賀(けか)という風光明媚な土地で育った「藍」の粉。
素朴な香りがふんわりただよう緑色の粉末です。
「藍」は、古くから解熱や解毒などに効果があるといわれてきたそうですが、
四国大学などが研究をおこない、効能やレシピを発表しています。
家賀(けか)さんのパンフレットによると…
などの効果があるそうです。
体の酸化防止と免疫力UP・生活習慣病予防ということですので、誰にとってもうれしいのではないでしょうか。
最近では、藍にふくまれる「トリプタンスリン」という抗菌成分が、
新型コロナウイルスを不活化し感染を抑制するという研究結果もあるようです。
「藍」でスイーツをつくってみた
「藍」はさまざまな食べ方ができるようですが、
抹茶やヨモギのような素朴な香りがあるので、個人的にはスイーツにあいそうだと感じます。
さっそく、「藍」をつかってアイスクリームと蒸しパンを作りました。
アイスクリームは
- 木綿豆腐(水切りする)
- 甘酒
- バニラエッセンス
- タヒニまたはオリーブオイル
- 藍粉
- 塩少々
などをミキサーでまぜて、凍らせるだけです。
緑色の藍アイスを口に入れると、ふんわりした藍の香りと苦味がきいて、バニラ味とは違うおいしさを楽しめます。
感覚的には、「抹茶アイス」を素朴にした感じでしょうか。
つづいて、藍の蒸しパンがこちら↓
アイスクリームは分量を測り忘れましたが、
蒸しパンは、ご参考までにレシピをご紹介します。
藍蒸しパン(1個)
- ライ麦粉:30g
- ヒエ粉:15g
- 重曹:1g
- 藍粉:0.5g
- 甘酒:75g
- 塩少々
※粉は、ご自宅にあるものを適当に使ってください。
材料を混ぜあわせて、蒸すだけ!という簡単レシピなのですが、
藍の香りで、ふだんの蒸しパンがアップグレードした印象です。
アイスクリームも蒸しパンも、田舎のおばあちゃんの家で出てきそうな素朴なおやつ。
色がキレイですし、香りのよさや深みを与えてくれるので、おやつのアレンジにちょうどいいと思います。
「藍」の活用方法・その他
スイーツ以外では、「藍」をご飯と一緒に炊きこんだり…
塩とまぜた「藍塩」を瓶に入れて、日常使いしています。
「藍塩」は、藍と塩が1:4くらいになるようにブレンドしました。
見かけはただの緑色の粉末ですが、食卓塩のように使えて便利です。
「藍」は香りがいいのと色がアクセントになるので、いつもの食卓をアップグレードするのにちょうどいいのではないでしょうか。
「徳島の藍」と「インド藍」を比較する
ところで、全然話が変わりますが…
「ヘナ」を使って白髪染めをされている方は、「インディゴ」という名前のハーブに聞き覚えがないでしょうか。
「インディゴ」とは、まさに「藍」のこと。
「ヘナ」だけ使うと、白髪が明るいオレンジ色に染まりますが、
藍(インディゴ)を足すと、加える量に応じて、髪の色をブラウンや黒色などに調整できる仕組みです。
市販のヘナの中には、「ブラウン」「ブラック」などカラー別に売られていて、
インディゴが最初から混ざっているケースもあると思います。
さて、家賀(けか)の藍と、わたしが使っているIPMのインディゴ(インド藍)を比較するとこんな感じです↓
家賀(けか)の藍の方が深い緑色で、インド藍の方が黄緑っぽい色味でした。
匂いについては、家賀の藍の方が香り高く、深みがある一方、
インド藍はツンとくる刺激があり、香りが単調な印象です。
品種の違いもありそうですが、家賀の藍は「食用」ですから、グレードが高いのかもしれません。
実際、家賀(けか)の藍は、インド藍の2倍くらいの値段でした。
さて、「インディゴ」と聞くと、インドの格安航空会社「IndiGo」を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょうか。
「IndiGo」のブランドカラーは藍色。
藍染めとして衣類に美しさをもたらすだけでなく、髪染めや食用にもなり、健康効果もたくさんある「藍」ですから…
インドでも日本でも長らく重宝されてきたのでしょうね。
藍のふところの深さに感謝しつつ、活用していきましょう。