パンチャカルマ8.下剤療法の「準備」
こんにちは!
今日から3連休の方も多いでしょうか。
週末をはさんで「海の日」を楽しんでいただければと思います。
わたしは南インドでアーユルヴェーダの浄化療法「パンチャカルマ」を受けてから、約3週間がたちました。
体力は以前の80%くらいまで回復してきたでしょうか。
心はやわらかく、体はずいぶんと軽くなってきていますが、
突然エネルギー切れがおこる感じがまだあって、あともう少し…!というところです。
今日は、南インドでの「パンチャカルマ」終盤からスタートした「スネーハパーナン」とよばれる療法についてご紹介しましょう。
「スネーハパーナン」とは?
アーユルヴェーダの浄化療法「パンチャカルマ」がスタートして12日目のこと。
「スネーハパーナン」がはじまりました。
「スネーハ」は「油脂」、「パーナン」は「飲む」を意味するサンスクリット語で、
文字どおり「油を飲む」療法です。
油といっても、ただのオイルではありません。
個人の体調にあわせて選ばれた薬用のギーです。
(ギーについて、くわしくはこちらから)
ココナッツオイルやセサミオイルではなく、ギーが用いられるのは、
安定した性質があるからだと思います。
「スネーハパーナン」は儀式のよう
「スネーハパーナン」をどのようにするかというと…
ドクターが、あたためた薬用ギーを少しずつ飲ませてくれます。
自分で飲むのではなく、口をあけて飲ませてもらう…
まるで、親鳥からエサをわけてもらうひな鳥になったような気分です。
ギーを飲みこむ間、ドクターは何やらマントラを唱えてくださっている模様。
なんだか「儀式」のように感じますし、治療は神聖なのだと気づかされる瞬間です。
今回の薬用ギーは、なかなか口あたりがよく、「うえ~っ」と気持ち悪くならずにすみました。
実はこの「スネーハパーナン」、薬剤や量によっては、気持ち悪くて飲みこめないこともあるのです。
服用した量は、初日が20ml。
翌日はやや増えて、最終的には70mlを服用しました。
薬用ギーを飲みおえたら、用意された白湯をいただきます。
油だらけの口をすすぐだけでなく、白湯により消化を高めてくれそうです。
「スネーハパーナン」の一般的な目的
「スネーハパーナン」には、さまざまな目的があるといわれます。
主に、風(ヴァータ)と火(ピッタ)のエネルギーが増悪している人に適していて、
その後におこなう下剤療法(ヴィレーチャナ)の効果を高めてくれます。
飲みこんだオイルは、体内に蓄積された「毒素」をやわらかくして運搬し、
その後の下剤療法により、一気に排出させるのです。
つまり、その後におこなう下剤療法(ヴィレーチャナ)の「準備」のための療法といえます。
スネーハパーナンで薬用ギーを飲み、下剤療法をおこなうことで
- 消化器系の不調
- 関節や筋肉の痛み
- 不安や不眠
- 炎症
- ホルモン系のトラブル
…など、さまざまな不調や疾患に効果的だといわれます。
「スネーハパーナン」の目的:わたしの場合
上述のとおり、「スネーハパーナン」はさまざまな目的でおこなわれますが、
今回のわたしの場合は、「美容」のためです。
細胞を内側から若返らせるために「スネーハパーナン」がおこなわれました。
「スネーハパーナン」はホルモンバランスをととのえ、生殖器系を強壮し…
さらに、肌を美しくなめらかにしてくれるとのこと。
「スネーハパーナン」に美肌効果があるとは知りませんでした。
薬用ギーを飲み終わった後、心なしか、肌に透明感が出たような気さえします。
ところで、肝心の「下剤療法」をいつやったかというと、実は帰国してからです。
帰国後、処方された下剤を服用したら…翌日は2回ほど、どどっと大量の排便がありました。
ためこんだ毒素よ、さようなら。
わたしは清らかに生きていこう…と誓ったのでした。