ヨガはマニュアルにならない
こんにちは!
ヨガをふくめ、インドの伝統的な教えは「マニュアルにならない」という点で共通するように思います。
体も心も「人によって、ちがう」を重視する価値観だからです。
たとえば、プラブヨガでは、ポーズの完成形も準備のやり方も人によってことなります。
人それぞれ骨格がちがうし、同じ人でも、そのときの体のコンディションにより必要な動きが変わってくるのが理由です。
日本は西洋の文化の影響をたくさんうけているせいか、
- これさえやればいい!
- ステップ1→2→3で完成!
など、「誰でも簡単に解決できる方法」をもとめる傾向が強いように思います。
しかし、インドの伝統的な教えは「人によって、ちがう」がベース。
せめて「こういうケースでは、こう…」とパターン分けして整理してくれないものか?
と思ったりもしますが、「それはできない」と断られます。
なぜパターン化やマニュアル化ができないのか…その理由をほりさげて考えてみましょう。
「条件」が多すぎてパターン化できない
プラブヨガで、人によりポーズの完成形や準備のやり方がことなるのは、主に
- もともとの骨格
- 現在のコンディション
をもとにアレンジされているからです。
「2つだけならシンプル!」と思われるかもしれませんが、いろんな要素がふくまれるので複雑です。
たとえば「もともとの骨格」といっても…
- 首
- 背骨
- 骨盤
- 脚
- 腕
など部位ごとに特徴があります。
「現在のコンディション」も同様に、
- 体調
- 体力
- エネルギーのバランス
- 年齢
- 精神力
など「今どんな状態か?」をはかる尺度は多岐にわたります。
だから、パターンの数が多すぎて整理しようがない…というのが実情ではないかと感じるのです。
実際、プラブヨガの長期コースRYTの教科書の大半は、文字ではなくポーズの写真。
ヨガの師プラブジによると、ヨガは
- マニュアルにできない
- ステップ1→2→3と単純化できない
とおっしゃっていました。
「自分の体」に聞く大切さ
人によりやり方がちがうと、「何が自分にあうかわからない」…と混乱されるかもしれません。
もちろんヨガの先生にたずねるのがいいですが、わたしたちには「自分の体」という師もいます。
違和感を感じる動きや、不快な変化をもたらす動きは体からのアラート。
もしヨガの先生にすすめられた動きでも、自分の体がアラートを出しているなら、その感覚にしたがうといいかもしれません。
心だけでなく体もどんどん変化しているので、「先生に言われたとき」と「今」では状況が変わっている可能性もあるからです。
先生のもとで学びつつ、「自分の体」を信頼してトライ&エラーをくりかえす必要があると感じます。
「自分の体」とコミュニケーションをとりつつ、ヨガを深めていきたいですね。
「同じ方法で効果を得る」方がむずかしい
プラブヨガに出会ってから、世間でよくある「誰でも簡単に解決できる方法」の方が不自然に感じるようになりました。
たとえば「同じ化粧品」を「同じように」使っても、効果がある人とない人がいます。
人により、もともとの肌質や現在のコンディションがちがうはずだから、皆に効果をもたらす化粧品があると考える方が不思議ではないでしょうか。
もちろん、ピッタリあうものがみつかったら「ラッキー」ですが、画一的なサービスや商品でうまくいかなくても落胆する必要はないように思います。
ヨガの動きにかぎらず、「自分」にあうものをみつけて、人生を豊かにしていきたいですね。