炎に「供物」をささげる

護摩焚き

こんにちは!
今日は「シャニ・プラドーシャ」とよばれる吉日です。

インドの神話では、シヴァ神が猛毒ハラーハラを飲みこみ、世界を救った日として知られます。
くわしくはこちらから。

「シャニ・プラドーシャ」は、罪をとりのぞく日…
つまり、わたしたちのネガティブな行いや言葉・想いなどをとりのぞくのに適した日です。

そんな「シャニ・プラドーシャ」の吉日には、早起きが吉でしょうか。
朝5時すぎの電車にのって、「ホーマ」とよばれる護摩焚きの儀式に参加しました。

南インドのアシュラム(僧院)と同じ手順でおこなわれる、伝統的な「ホーマ」です。
コロナ過では、オンラインの中継でしか「ホーマ」を見れませんでしたらから、実際の儀式は久しぶり。

今日は「ホーマ」に参加した様子をご紹介しましょう。

「ホーマ」とは?

「ホーマ」とは、真言密教のお寺でおこなわれる「護摩焚き」の源流ともいえるもの。
南インドの伝統的なスタイルで儀式がおこなわれました。

10個の悪

「ホーマ」はただ火を焚いてお祈りするだけではなく…

  • マントラ(真言)
  • ムドラー(印)

をつかって、

  • 浄化する
  • 神様をお招きする
  • 神様に供物をささげる
  • 結界をはる

など、儀式のすべてをとりおこなうそうです。

儀式がおこなわれる前の炉

マントラ(真言)とムドラー(印)といえば、ヨガでも欠かせない要素。
とはいえ、この2つだけで儀式のすべてが成り立つなんて、ホーマの世界は奥が深いと感じました。

ちなみに、マントラ(真言)は秘伝的なものなので、
儀式をおこなう「プージャリ」さんが心の中で唱えるようです。

炎に「供物」をささげる

護摩焚き

「ホーマ」では、メラメラとした大きな炎が主役。
プージャリさんが油をそそぐと、炎はより一層、勢いをまします。

「火」は世界各地で、古来から神とつながる手段だったそうで…
インドでは、わたしたちの悪い行いなどを燃やしつくす象徴でもあります。

今回は「マハー・ガナパティホーマ」とよばれるホーマがおこなわれ、
象のお顔をした「ガネーシャ神」が炎におろされました。

ガネーシャ神
ガネーシャ神

炎(ガネーシャ神)にたいして…

  • 「愛や思いやり」などポジティブなエネルギー
  • 「怒りや嫉妬」などネガティブなエネルギー

すべてを「供物」としてささげるといいとのこと。

心を開いて、自分自身を供物にするということでしょうか。

今回は参加者一人ひとりが、実際に炎に供物をささげる機会をいただきました。
「パヤサム」とよばれる甘くておいしい食べ物を手にとって、マントラとともに炎にささげるのです。

写真左がパヤサム

物理的な供物を炎にささげると、自分自身をささげるイメージがつきやすいと感じました。

ガネーシャ神は甘いものが大好きな神様。
甘くておいしい「パヤサム」を喜んでいただけるといいなあと思います。

祈りの儀式は、見るだけで効果がある

儀式とスパイス

「ホーマ」の儀式で燃えさかる炎を見ていると、心がスッキリするだけでなく…
ゆらゆら揺れる炎は、静けさと瞑想的な時間をもたらしてくれます。

実は「ホーマ」は、見るだけで吉兆なもの。

美しいこの世界で、心おだやかに自分やまわりの幸せを祈れたら最高ですし、
気持ちがよくて、あっという間に時間がすぎていきます。

「シャニ・プラドーシャ」の吉日に、吉兆な「ホーマ」に参加できてよかったです。
みなさまも良き1日をおすごしください。

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