「シャニ・プラドーシャ」でカルマを浄化する
こんにちは!
今日は、「シャニ・プラドーシャ」と呼ばれる吉日です。
プラドーシャの「プラ」とはサンスクリット語で「取りのぞく」、
「ドーシャ」は「罪」を意味します。
直訳すると、わたしたちの「罪を取りのぞく日」です。
一般的に「プラドーシャ」は、日没の前後1時間をさします。
そして、月齢13日目の日没の時間帯を「プラドーシャ」と呼び、お祈りする習慣があるのです。
この月齢13日目のプラドーシャが土曜日にあたる今日は「シャニ・プラドーシャ」と呼ばれ、さらに幸運であると考えられています。
「シャニ」とは土曜日を司る土星の神様です。
今回は…
- なぜ「シャニ・プラドーシャ」が吉兆なのか?
- わたしたちの「罪」とは何なのか?
- 何をすればいいのか?
について、インドの神話をまじえてお話しします。
インド文化にご興味がある方も、吉日に乗っかりたい方もぜひ読みいただけるとうれしいです。
「シャニ・プラドーシャ」が吉兆な理由
「シャニ・プラドーシャ」が吉兆なのは、全世界が救われたタイミングだとインドの神話で考えるからです。
具体的にはこんな話があります。
かつて、神々と悪魔が手を組み、永遠の命「アムリタ」をえるために海をかき回しました。
しかし、かき混ぜる過程で「ハラーハラ」と呼ばれる致命的な毒が生まれてしまいます。
「ハラーハラ」の前に存在するものは、何であろうとすべて破壊されました。
神々と悪魔はパニックになり、シヴァ神に助けを求めます。
シヴァ神とは、ヨガの神様としてもご紹介した青い神様のことです。
偉大なシヴァ神は、なんとこの「ハラーハラ」を飲みこんで喉に保ち、世界を守りました。
しかし、この毒のためにシヴァ神は全身青くなってしまったのです。
シヴァ神が「ハラーハラ」を飲みこんだのが土曜日の日没直前でした。
よって、土曜日のプラドーシャである「シャニ・プラドーシャ」は特に吉兆とされています。
後にシヴァ神々は、このプラドーシャの日にシヴァ神を礼拝する人は誰でも願いが叶うという恩恵を与えたのだとか。
猛毒「ハラーハラ」が意味するもの
猛毒「ハラーハラ」とは、人々の悪いカルマ(行い)をさすと言われています。
「行い」を意味するカルマは、わたしたちの行動だけをさすわけではありません。
思いや言葉もカルマにふくまれます。
つまり、猛毒「ハラーハラ」とは、人々の
- ネガティブな思い
- 不用意な言葉
- 不適切な行い
を意味するといえるでしょう。
ネガティブな思いとは、怒りや嫉妬、貪欲さ、怠惰などがふくまれます。
不用意な言葉とは、誰かを傷つける言葉や無益な言葉です。
不適切な行いとは、
- やるべきことをやらない
- やるべきでないことをやる
といえます。
そんなことで世界は消滅しないと思われるでしょうか?
しかし、今現在もわたしたちの不適切な行いにより、地球はどんどん破壊されつつあります。
今起こっていることは、まさに「ハラーハラ」と呼べるのではないでしょうか。
だからこそ、わたしたちの思いや言葉、行動をふくめた悪い行いをふり返り、
世界を救ってくれたシヴァ神に祈りを捧げる機会は、今現在も必要だと感じます。
「シャニ・プラドーシャ」の日に何をすればいいのか?
今日、一体何をすればいいのか?というと、以下のようなことがすすめられます。
- 早朝にお風呂に入る
- 断食する
- 1日の断食がむずかしい場合は、日没まで断食
- 日没の時間帯はご飯を食べない
- シヴァ神に祈りを捧げる
今日の吉日にシヴァ神に祈りを捧げると、
- 病気や精神的なアンバランスがなくなる
- 死への恐れが和らぐ
- 貧困から解放される
- 願いが叶う
と言われています。
お祈りはちょっと…という方は、自身の行いをふりかえる機会にしてもいいでしょう。
いずれにせよ、今日の吉日はシヴァ神の恩寵がえられる日。
わたしたちの行いを浄化し、よい方向に変えていける貴重な機会です。