6月11日は断食日和
こんにちは!
ヒンドゥーの文化では、月の満ち欠けに応じて断食をする習慣があります。
特に月齢が11日目の日は「エーカーダシー」とよばれ、断食に適した日とされています。
「エーカーダシー」は毎月2回ほどあり、フルーツとナッツだけですごす「フルーツ断食」がすすめられているのです。
月に2回ほど「フルーツ断食」をするのは、健康面で考えてもちょうどいい頻度かもしれませんね。
ところで、来週の6月11日(土)は「ニルジャラ・エーカーダシー」といって、「エーカーダシー」のなかでも特別な日です。
「ニルジャラ」の「ニル」はサンスクリット語で否定(not)を意味し、
「ジャラ」は「水」を意味します。
つまり、「水さえ飲まない断食」ということになります。
この日、水も飲まずに完全な断食をおこなうと、1年分の「エーカーダシー」の断食をすべて達成したことになるそうです。
水も飲まない…となるとハードルが高いですが、断食して自己を成長させるにはとてもよい日。
ご予定がない方は、ゆるやかな断食をされてみてはいかがでしょうか。
今日は6月11日の「ニルジャラ・エーカーダシー」から、断食について考えてみましょう。
「ニルジャラ・エーカーダシー」と断食
6月11日の「ニルジャラ・エーカーダシー」は、「エーカーダシー」のなかでも特別な日で、水さえ飲まずに断食する人もいます。
「ニルジャラ・エーカーダシー」にかぎらず、月齢が11日目にあたる「エーカーダシー」の日には、
「サンカルパ」とよばれる近いをたてて、願望成就を祈って断食するようです。
まあ、願い事といっても「お金持ちになれますように」などという世俗的なものよりも、
「聖典の勉強をつづけられますように」といった精神的なものが多いでしょうか。
しかし、「ニルジャラ・エーカーダシー」だからといって、ふつうの人が水さえ飲まない断食をするのはおすすめできません。
肉体的な負担が大きすぎるからです。
以前インドのお寺に滞在していたときに、「ニルジャラ・エーカーダシー」ではないものの、毎月の「エーカーダシー」のタイミングにかさなったことがあります。
スワミ(お坊さん)が、日本から来たわたしたちは、普通のご飯を食べるようにと指示されていました。
長時間の移動と気温の変化で体力を消耗しているだろうから、断食は体への負担が大きいと判断されたのです。
つまり、状況により断食しない方がいい場合もありますし、
ましてや「何も食べない、飲まない」という極端な断食をおこなうには、それなりの準備が必要だといえるでしょう。
ゆるやかな断食でも効果的
水さえ飲まないなど「厳しく制限しないと、断食の意味がないのか?」というと、そういうわけではありません。
そもそも「エーカーダシー」の断食の意味は、
- 食事の準備
- 食事
- 食事の後片付け
の時間を省くことで、「神様のそばにいる」(ウパ・ヴァ―サ)ことが本来の目的だからです。
神様のことを考えたり、聖典を勉強したり、マントラをとなえたり…と
霊的な修練をする時間をもうけるために断食するのです。
「フルーツ断食」なら、フルーツとナッツを食べるだけなので、準備や後片付けの手間はほとんどかかりません。
だから「神様のそばにいる」時間を存分につくれるわけです。
そして、インドでも「エーカーダシー」の断食の仕方は人それぞれだと聞きます。
水も飲まずに完全な断食をする人もいれば…
- 果物とナッツだけ
- ジャガイモやタピオカなどイモ類はOK
- 炭水化物は食べない
- 動物性のものは食べない
- 食事の回数をへらす
…など、スタイルはことなるようです。
「食事まわりの雑事に時間をへらす」がコンセプトだと考えると、少し気が楽にならないでしょうか。
「絶対に断食しなければならない」「食べていいものはこのリストだけ」など厳しい縛りが少なく、ゆるやかに許容するのがインドの文化の素敵なところだと思います。
6月11日は、体調やご家庭の状況に応じて、ゆるやかに断食されてみてはいかがでしょうか。
季節の変わり目なので、健康効果もみこめると思います。
あ…週末のマスター・サティシュジのクラスに出られる方は、サティシュジの指示にしたがって食べてくださいね。