「ヨガ的な食べ物」を2年続けた結果
こんにちは!
春の雨がつづいていますね。
肌寒いので、どうぞあたたかくしておすごしください。
先日は、ヨガ的な食べ物についてご紹介しつつ「ヨガのための食べ物」と「健康をつくる食べ物」が必ずしも同じではないという話をしました。
ヨガ的な食べ物は「サトヴィック・フード」とよばれ、新鮮なフルーツや野菜など純粋な食べ物をさします。
「サトヴィック・フード」は、「ニンニクなどの五葷(ごくん)をのぞいた新鮮なベジタリアン料理」ともいいかえられるでしょう。
ミルクや大豆・穀物もふくまれるので、栄養的にも安心です。
ふつうの人が「サトヴィック・フード」をとり続けたらどんな変化がおこるでしょうか?
実はわたしはこの「サトヴィック・フード」を2年ほど続けた経験があります。
結果的に、内的な探求に興味関心をもつマインドがえられたと感じています。
そして、あるきっかけで「サトヴィック・フード」をやめて五葷(ごくん)を再開したら、さらに大きな変化に気づきました。
今日はそんな話をしながら、食べ物が心身にあたえる影響を考えてみましょう。
五葷(ごくん)とは?
最初に五葷(ごくん)についてもう少し具体的にご紹介すると…
- 玉ねぎ
- ネギ
- ニンニク
- ニラ
- ラッキョウ
など独特の香りをもつ野菜が五葷(ごくん)です。
五葷(ごくん)は「硫化アリル」といって、わたしたちの粘膜を刺激する物質がふくまれる香味野菜のこと。
「硫化アリル」は玉ねぎを切ったときに涙を出させる、ツーンとするあの物質です。
だから、硫化アリルがふくまれない「しょうが」は、香りが強いものの五葷(ごくん)ではありません。
五葷(ごくん)は刺激が強く、活発さを高めるエネルギーがあるので、古来から修行僧などにさけられてきました。
そして、五葷(ごくん)をさけるのは、修行僧にかぎりません。
ひと昔前は、お葬式の後にみんなで「精進料理」を食べたと聞きます。
「精進料理」は五葷(ごくん)をぬいたベジタリアン料理。
死者をいたみ悲しみを共有する場で「精進料理」が食べられてきたわけです。
五葷(ごくん)をやめた変化
五葷(ごくん)をふくまないベジタリアン料理ともいえる「サトヴィック・フード」を2年続けると、内的なことに関心をもちやすくなったと思います。
たとえば…
- 瞑想する
- 聖典を勉強する
- 法話を聞く
といったことへの関心が高まり、時間をついやしてきました。
一方で…
- ヨガのポーズのやりやすさ
- 体調
- 心のおだやかさ
については、特に変化を感じませんでした。
内的な関心が強くなると心がおだやかになりそうですが…残念ながらそうでもなかったです。
「サトヴィック・フード」をはじめた頃には、すでに甲状腺の病気「バセドウ病」が発症していた可能性が高く、その影響もあるかもしれません。
「感情の乱れ」が病気の症状の1つだからです。
全体的に大きな変化というよりは微細でわかりづらい変化だったと思います。
五葷(ごくん)を再開してからの変化
その後、五葷(ごくん)を再開するようになって現在2年ほど経過していますが、再開した後の変化の方が顕著でした。
以前よりもアクティブになり、内的な関心から遠ざかったように思います。
たとえば、世俗のさまざまな出来事に関心をもち、活動範囲や人間関係が大きくひろがりました。
逆に、落ちつきがないせいか…
- サンスクリット語をコツコツ学ぶ
- 聖典をチャンティングする
- マントラ(真言)をとなえる
といった霊的な修練がしづらくなっているのです。
瞑想を数時間つづけるのも今はむずかしいでしょう。
どうにか内的な修練の時間をとれても、びっくりするくらい集中力が続きません。
つまり、五葷(ごくん)を再開したことで、内的な世界からはなれ「世俗的になってきている」といえそうです。
五葷(ごくん)を摂取する理由
わたしの場合は「甲状腺の病気に五葷(ごくん)をとりいれるといい」とアーユルヴェーダのドクターからアドバイスいただいたきっかけで五葷(ごくん)を再開しました。
ヨガの師プラブジの弟さんで食のスペシャリストであるサティシュジにご相談したときも、ニンニクを毎日大量にとるように言われました。
ゆえに、わたしはこの1年ほどの間、毎日ニンニクを丸ごと1個食べています。
ニンニクなんて、「ひとかけら」くらいの単位で食べるものですよね。
「ひとかけら」どころか丸ごと1個を毎日食べてきたわけですから、より活動的なエネルギーをえられたのかもしれません。
五葷(ごくん)は「ラジャスヴィック・フード」とよばれ刺激的なエネルギーを与える食べ物。
活発さをもたらします。
もう少し心身の健康度が高まったら、またいずれ「サトヴィック・フード」をとりいれて変化を楽しみたいと思います。
食べ物で心身がドラスティックに変わるなんておもしろいと思われないでしょうか。
ぜひみなさんもいろいろ試していただければ幸いです。