「瞑想」は「薬」の前に
こんにちは!
わたしの知るかぎり、インド人は「順番」にうるさいです。
「ヨガの動きをおこなう順番」から「チャイの作り方の順番」にいたるまで…
あらゆるものの「手順」に厳格だと感じます。
インド人は時間にルーズだったりして、いいかげんそうに見えるけれど、
おそろしく論理的な考えをもつ人たちだと思うのです。
たとえば料理の作り方でも
「手順Aの前に、絶対に手順B!」と言って聞きません。
「いや~、どちらでもいいのでは?」などと言ってアバウトに作ろうとすると
すさまじい口撃にあって撃沈します。
ヨガも同じですね。
ヨガの師プラブジはヨガの動きの順番をとても重視されます。
なぜなら適切な順番で体を準備していかないと「効果がない」からです。
ヨガの姉妹ともいえるインドの伝承医学「アーユルヴェーダ」でも、手順の細かさは健在。
以前、インドの病院でアーユルヴェーダの治療を受けていたときに、
「瞑想」は必ず服薬の前におこなうようにと言われました。
なぜ「瞑想」が先で「薬」が後だと思われるでしょうか。
今日は、アーユルヴェーダのドクターが口を酸っぱくして言っていた「薬の前に瞑想」の真意をとりあげます。
薬やサプリメントを服用されている方は、ご参考にしていただければ幸いです。
「瞑想」は「薬」の前に
瞑想をされている方は、薬やサプリメントなど「効果を得たいもの」の前におこなうといいでしょう。
なぜなら、瞑想をすると薬効が体にしみわたる「準備」ができるから。
もちろん「瞑想の前」に薬を飲んでもOKですが、「瞑想の後」の方が効果的。
同じ薬を服用するにも、心や体の状態がととのっていると、より効果を発揮できると考えるのです。
なぜなら、瞑想はただ心を穏やかにしてくれる作用だけではないからです。
心にはたらきかけると同時に体の機能を正常化するサポートができるからこそ、病気の治療に「瞑想」が処方として指示されます。
瞑想は、わたしたちの想像よりも幅広い効果があるといえるのではないでしょうか。
手順を守る効果はゆるやかにやってくる
「薬の前に瞑想」以外にも、アーユルヴェーダの治療には「Aの前にB、Bの前にC」という手順がたくさんあります。
それぞれ理由があるわけですが、手順を守ったからといって効果はすぐには感じられません。
手順にそって生活していると、ある日「よくなっている」のを感じられるから不思議なものです。
逆に手順を無視しても、すぐには悪影響はないと思います。
手順に逆行しつづけると、いつか不調につながるかもしれませんが、それはずっと先のこと。
なぜなら着実だけど「ゆるやかな効果」だからです。
スパイスの入ったミルクティーの「チャイ」を、わたしはつい適当につくってしまいますが、
手順を守ってつくると確実に「おいしい」のも事実。
料理などは、「おいしさ」への影響だけですみますが…
インド人の論理性を見ならって、ひと手間かける心の余裕をもちたいですね。