奄美の聖域を旅する

こんにちは!
先週から奄美大島を旅してきました。

わたしはふだん、個人でゆるゆると旅行するケースが多いのですが…
今回は、とあるツアーに参加。

朝から晩までスケジュールがギッシリ…という、
新鮮な旅のはじまりでした。

今日は、そんな奄美旅についてご紹介しましょう。

奄美旅のはじまりは、聖なる海から

空港におりたってすぐに向かったのは、
節田立神様(せった たちがみさま)とよばれる、大きな岩をのぞむビーチです。

節田立神様

奄美大島では、大きな岩を立神様(たちがみさま)として、
各集落でお祀りしているのだとか。

海に一歩足をふみいれると、そこは聖域。
貝殻1つさえも、持ち帰ってはいけない場所だと伺いました。

透明な水が広がる
大きな大きな立神様

まずは、禊をかねて聖なる海で沐浴をさせていただきました。

沐浴するわたし(左上)

10月の奄美の気候は、東京の9月くらいでしょうか。
朝晩は冷えるものの、日中は気温があがるので、海に入ると気持ちがいいです。

ということで、滞在中は何度も宿の前の美しいビーチで
海水浴を楽しみました。

宿の前に広がるビーチ

体が冷えてきたら、宿の五右衛門風呂へ。
海で体を冷やしてから、お風呂であたためるという素敵なルーティンだったのです。

五右衛門風呂
薪でたいたお湯はやわらかい

神が降臨した聖なる山

2日目は、奄美の「薬草ツアー」ということで、
ふだん観光客が立ち入らない奥深い山々を探索し、薬草や野草についてレクチャーを受けました。

野草がたくさん

訪れた山の1つが湯湾岳(ゆわんだけ)。
奄美大島で最も高い山であり、島を守る神様がおりたった場所として知られます。

山頂からの景色
美しい滝

これだけ美しい自然を目の前にすると、
「神様がおりたった」というのも納得です。

山々の豊かな恵みを満喫させていただきました。

ユタ神様のご神事に参加する

今回の旅の目玉でもあったのが、ご神事に参加すること。
奄美旅の3日目となる10月23日(月)は、旧暦の9月9日にあたり、今井権現祭のご神事がおこなれるタイミングでした。

美しい海と豊かな山をあわせもつ奄美大島だけに、
ご神事も海と山の両方が関係するようです。

まず最初に、集落の立神様(たちがみさま)を正面にして、
海の神様をお招きします。

ご神事をおこなうのは、「ユタ」とよばれる奄美のシャーマンの方々。
ユタは各集落にいらっしゃり、「ユタ神様」とよばれているそうです。

参列したわたしたちも、海の水で身を清めさせていただきました。

海で神様をお迎えする儀式が終わったら、山頂の神社まで神様をお連れします。
昔は徒歩で登ったそうで、ユタ神様が山を登るスピードが尋常じゃないくらい速かったそうです。

やはり、神がかっているのでしょうねえ。
現在では、ユタ神様だけでなく、参列者も山頂付近まで車で移動できます。

最後は石段を登って、本殿へ

わたしたちが本殿でお供えやお参りをしている間、
ユタ神様は、奥深くの祠で祈りをささげられていたようです。

お参りする

お参りが終わったら、最後は「八月踊り」というダンスの時間♪
村長さんが奏でるノリノリの三味線の音とともに、みんなで輪になって楽しく踊ったのでした。

八月踊り

真剣に祈るだけでなく、神様にささげる踊りをとおして社交の場となります。
かつては男女の出会いの場としても機能していたのかもしれませんね。

海で穢れを祓い、山で調和して昇華する…という素敵なご神事でした。

ところで、ご神事にお供えされるなど、奄美大島に欠かせないモノをご存じでしょうか?

正解は「ミキ」!
ミキの話は、また別の記事でご紹介させていただきます。

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