ベトナムの病院で脈診を受ける

こんにちは!
ベトナムから帰ってきました。

観光目的での滞在でしたが、ベトナムの伝承医学への興味がむくむくとわいてきて「ベトナム伝統薬博物館」をたずねました。

ベトナムでは、北側に位置する中国の「漢方」と、ホーチミンをふくむ南側の地域で発達した「薬草学」が融合し…
ベトナム独自の伝承医学として長らく重宝されてきたようです。

石でできた「すりこぎ」

陰陽五行をベースに、薬草の力をかりて「氣(エネルギー)」のバランスをととのえると健康になるという考え方らしく…インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」に通じるように思います。

インド人は、「アーユルヴェーダがすべての医学の元になっている」といいますが…
博物館の展示を見るかぎり、インド文化の影響を受けている部分も少なくなさそうでした。

ガネーシャ神
シヴァリンガム

現代でも、ベトナムの伝承医学は「医療」として西洋医学とともに活躍しているのだとか。
伝承医学をもちいた治療をおこなう病院のほか、西洋医学と伝承医学を組みあわせた治療をおこなう病院もあるそうです。

せっかくなので、ホーチミンの街中にある伝承医学の病院をたずねて診察を受けてきました。
今日はベトナムの伝承医学についてご紹介しましょう。

伝承医学の治療は「病院」で

日本では、基本的に「病院」といえば西洋医学の病院しかありませんが…
世界的にみると、必ずしも病院=西洋医学とはかぎりません。

インドではアーユルヴェーダの病院、ホメオパシーの病院があるように、
ベトナムにも、伝承医学の病院が存在します。

滞在先から近く、英語が通じる病院を探したところ、
「トラディッショナル・メディソン・ホスピタル」(=伝承医学病院)がみつかりました。

建物の1つ
病院のロゴは「陰と陽」

Grabアプリを使ってバイクに乗せてもらい、滞在先から10分ほどで到着。
入院施設もある、広くて大きな病院です。

敷地の案内

どこで診察が受けられるか見当もつかないほどでしたが、親切な守衛さんが案内してくれました。

診察までの流れ

ホーチミンの「伝承医学病院」では、最初に診察券とお薬手帳が一体化した冊子を約30円で購入し…
登録をすませたら、診察がおこなわれる3階に上がって、約700円の診察代を支払います。

診察券&お薬手帳

診察室の前でしばらく待つと、名前が呼ばれて血圧をはかりました。

血圧の次は、いよいよ診察室に案内されます。
広いお部屋がパーテーションが区切られていて、ドクター2人で診察をされているようです。

診察室

わたしは、女性のドクターに診察していただきました。

問診を終えたら、脈診がはじまります。
脈は左右両手を数分ずつ診ていただきました。

ドクターが電子カルテになにやら打ちこみ、薬の処方箋を出力して、わたしの診察券&お薬手帳に貼りつけてくれます。
その後、わたしがどういう状態にあるか、説明してくれました。

脈診の結果は?

血液と感情

ベトナム人の女性ドクターの脈診によると、わたしの状態は…

  • 脈がやわらかくて弱い
  • 血流にとどこおりがある
  • 内側が乾いている
  • 脳がはたらきすぎている

などの問題があり、将来的に「めまい」などが発生する可能性があるものの、深刻な状態ではないようです。

日常的な対処としては…

  • 水をよく飲む
  • リラックスする

必要があると教えていただきました。

乾いているのは自覚がありますし、考えすぎてリラックスできていないのもご指摘のとおり。
アーユルヴェーダのドクターから言われることとも共通しているなあ…と感じました。

やはり、わたしのテーマは「リラックス」なのです。

診察費用は計4,530円

診察が終わったら、診察券&お薬手帳を1階に持っていって支払いをします。
2週間分の薬で、3,800円ほどでした。

というわけで、病院での診察は

  • 診察券&お薬手帳:30円
  • 診察代:700円
  • 薬代:3,800円

合計すると、4,530円ということになります。

日本で保険がきかない漢方薬を服用すると、1ヶ月で2万円近くかかったりしますから、
診察こみでこの価格はなかなかリーズナブルではないかと思いました。

処方された薬の効能

支払いが完了したら、薬局の窓口にいって、薬を受けとります。
2週間分ですが、けっこうな重量。3~4キロはありそうです。

処方いただいた薬は

  • 「腎臓の“陰”を滋養する」液体の薬
  • 「脳の循環を高め、血液の補充と活性化を促す」ハーブ粉末カプセル

の2つ。
いずれも病院で製造しているハーブ由来の薬です。

「腎臓の“陰”を滋養する」…というのは、心当たりがあります。
わたしはせっかちで短気な方で、どちらかというと“陽”のエネルギーが強いタイプ。

“陰”が滋養されて、腎臓の陰のエネルギーが豊かになると、もう少しバランスがとれそうな気がします。

そんなわけで、今のわたしにとって必要な薬を処方いただけたように感じたのでした。

全体的にベトナム語の表記が中心で、病院のスタッフさんにどこで何をするかを聞きながら、なんとか診察を終えられたという感じでした。

みなさん、親切で大変ありがたかったです。

Follow me!