なぜ「インドの神様」はパンチがきいているのか?
こんにちは!
昨日はヨガの神様「シヴァ神」のお話をしました。
インドから日本へ伝来するなかで、神様の「キャラクター」や「外見」が変わっているのは昨日ご紹介したとおりですが…
- 「なぜインドの神様はインパクトがあるのか?」
- 「エピソードにパンチがきいてるのは、なぜなのか…?」
と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
今日は「シヴァ神」以外の神様もご紹介しつつ、
- インドの神様にパンチがきいている理由
- 神様に専門分野がある理由
- 神様の形がことなる理由
について考えたいと思います。
「インドの神様に興味がある」方も「インド人の美的センスがいまひとつ理解できない…」方も、お正月あけ、気軽にお読みいただけるとうれしいです。
インドの神様をご紹介!
「シヴァ神」以外のインドの神様をご紹介しましょう。
まずは、「厄よけ」や「商売繁盛」の神様「ガネーシャ神」です。
象の顔と人間の体をもつガネーシャ神。
実は昨日ご紹介したシヴァ神の息子です。
つづいて、「お金」や「豊かさ」の神様「ラクシュミー女神」。
美しいですね!
最後は、「力」の神様「ハヌマーン神」です。
猿の顔と人間の体をもち、忠誠心の象徴としても知られます。
神様にパンチがきいている理由
このようにインドの神様は「顔は象(猿)で体は人間」といった一度みたら忘れられないインパクトのある外見の神様も多いです。
外見だけでなく、昨日ご紹介した「シヴァ神」の「額から炎を出して世界を焼きつくす」といったエピソードも相当パンチがきいています。
神様の外見やエピソードにインパクトがある理由は、「わたしたちに印象を残すための工夫」だと、インドの伝統的な価値観では考えられています。
なぜなら、わたしたち人間は「知っている」ものに好感をもちやすい性質があるからです。
「一度見たら忘れられない」形やエピソードで、記憶に残ればもうけもの。
やがて身近な存在になっていきます。
「神様」が身近であれば、「願い事をする」などを通じて関わりをもちやすいです。
つまり、「神様」と関わりをもつことで、自分自身を高める工夫がされているといえます。
神様に専門分野がある理由
神様に「厄よけ」「金運」「力」など専門分野があるのも、わたしたちが神様と関わりやすくするための工夫です。
なぜなら、わたしたちは「何にでも効きます」と言われるよりも「この分野に効きます」としぼりこまれた方が、心を開いて願い事を口にしやすいからです。
インドには、ご紹介した神様以外にもたくさんの神様がいて、それぞれ専門分野があります。
しかし、たくさん神様がいるからといって「多神教」を意味するわけではないし、形にたいして「偶像崇拝」するわけでもありません。
「神様」というエネルギーは1つだけど、その役割ごとに名前がつけられていて、わたしたちが関わりをもちやすくしているだけなのです。
神様がいろんな形をしている理由
神様に「形がある」のも、「いろんな形をしている」のも、わたしたちが神様と関わりやすくするために他なりません。
なぜなら、何も形がないところで祈るのはむずかしいし、人によって好感をもつ形が異なるからです。
たとえば、わたしたちは神社やお寺にいってご本尊やご神体にむかってお祈りします。
何もないところで祈ろうとしても、調子がくるいますよね。
そして、人によってお気に入りの仏像やご先祖様の写真など、祈りをこめやすい形があると思います。
だからこそ、さまざまな形の神様が用意されているのです。
たくさんの神様のなかから、
- 「形がかわいいから、好き」
- 「効能がほしいから、関わりたい」
- 「エピソードがおもしろくて、身近に感じる」
など、誰かしら「推し」の神様をみつけられるはずです。
つまり、形から入って全然OK!なのがインドの伝統的な価値観といえます。
さて、今日は「なぜインドの神様はパンチがきいているのか?」をテーマに考えてきました。
理由のすべては「わたしたちが神様と関わりやすくするため」。
そして何のために神様と関わりをもつかというと、「自分自身を成長させるため」です。
大人になっても「心の成長」をつづけられます。
そんなことを考えつつ、お正月は祈りをささげてみるのもいいですね。