アーユルヴェーダから「本来の自分」を知る
こんにちは!
先日のプラブヨガの東京クラスで、マスター・サティシュジが「アーユルヴェーダは生活のすべてだ」とおっしゃっていました。
「アーユルヴェーダ」は、インドの伝承医学として知られますが…
実は、朝起きてから寝るまでのすべての生活に関わり、「人をより幸せにする知恵」なのです。
生活のすべてにどう関わるか…
そのベースとなる考え方が、各人が本来もつ「体質」です。
アーユルヴェーダでは、すべての人が「ドーシャ」とよばれる
- 風(ヴァータ)
- 火(ピッタ)
- 水(カパ)
のエネルギーをもち、その割合により、体質やパーソナリティが決まると考えられています。
たとえば、生まれつきおしゃべりな人もいるし、無口な人もいる一方…
体がかたい人も、柔軟な人もいます。
パーソナリティや体の傾向は、このドーシャ(風、火、水)のバランスの違いだと考えるのです。
先週の東京クラスでは、マスター・サティシュジの脈診により、この風・火・水のバランスが数値化されました。
自分はどのエネルギーが一番強くて数値はどれくらいか、参加された方は理解されたと思います。
ところで、この風・火・水のエネルギーは、どういう意味をもつのでしょうか?
今ひとつよくわからない…という方もいらっしゃると思います。
今日は、本来の自分をひもとく、アーユルヴェーダのコンセプト「ドーシャ」についてご紹介しましょう。
「アーユルヴェーダ」のドーシャとは?
「アーユルヴェーダ」では、「ドーシャ」とよばれる風・火・水の3つのエネルギーのバランスにより、その人の本来の体質やパーソナリティを知ることができます。
つまり、「ドーシャ」とは「エネルギー」的なもののこと。
- 風のエネルギー
- 火のエネルギー
- 水のエネルギー
のバランスをみていくのです。
生まれた瞬間から、この3つのエネルギーのバランスは決まっています。
風のエネルギーが強い人もいれば、火のエネルギーが強い人もいます。
そして、生まれたときのバランスに近い状態を維持できると「健康」なのですが…
そうもいかないのが現実。
なぜなら「ドーシャ」は、サンスクリット語で「不純なもの」「悪化する」という意味を持つ言葉。
生きていれば、アンバランスになっていく一方なのです。
だから、もともと強かったエネルギーが乱れ、アンバランスになるのはありふれたことですし、
季節や年齢的なもので、生来的に強くなかったエネルギーが乱れることもあります。
- 本来のエネルギーのバランス
- 今のエネルギーのバランス
がちがっていることが、不調につながるとアーユルヴェーダでは考え、
食事など日々の生活をとおしてバランスをとるための「知恵」がたくさん教えられています。
各ドーシャが強いと、どうなる?
一般的に各ドーシャが強いと、どんな体質やパーソナリティになるか、簡単にご紹介しましょう。
風(ヴァータ)のエネルギーが強い人は、「風」のような性質をもちます。
「風」は、軽くて冷たくて動く性質がありますね。
パーソナリティとしては、活動的でおしゃべり、よく動く快活なタイプです。
体格は細くて華奢になりがちで、肌は乾燥しやすいのも特徴。
風のエネルギーがアンバランスになると…
- 不安や心配、緊張がふえる
- 冷える
- 便秘
- お腹にガスがたまる
- 不眠
- 頭痛、腰痛など痛み
がおこりやすいといわれています。
一方、火(ピッタ)のエネルギーが強い人は、「火」のような性質をもちます。
「火」の性質は、熱くて鋭いです。
パーソナリティとしては、知的で情熱的。
集中力があり、リーダーシップをとれるタイプです。
体格は中肉中背で、肌はニキビなど炎症をおこしやすいといわれています。
火のエネルギーがアンバランスになると…
- 怒りっぽい、批判的になる
- 汗をたくさんかく
- 皮膚疾患
- 胃腸の病気
- 下痢
- 目が充血する
- 白髪がふえる
などにつながると考えられています。
水(カパ)のエネルギーが強い人は、「水」のような性質をもちます。
「水」は、重くて冷たい性質があり、流れていないとよどんでいきますね。
パーソナリティは、おだやかで忍耐強く、ゆったり落ちついたタイプ。
体格はしっかりして太めで、肌はしっとりしています。
水のエネルギーがアンバランスになると…
- 保守的になる
- だるい、眠い、怠惰
- 太る
- 鬱になる
- 鼻炎や鼻づまり
- 喘息など気管支系の疾患
などがおこりやすいといわれています。
ドーシャ診断の盲点
インターネットで検索すると、ドーシャを測定できる項目やツールがヒットすると思います。
自分の傾向をチェックしていくと、体質がわかる仕組みです。
簡単にできるし、診断結果を読むと「なるほど~」と納得したりしますが、あくまで簡易的なものだと考えていただいた方がいいでしょう。
当然ながら「脈診」の方がはるかに精度が高く、信頼性はくらべものになりません。
誤解のないように…
診断のツールに問題があるわけではなく、自分を客観的にとらえるのがむずかしいからです。
また、「今の自分」はすでにドーシャが乱れている状態。
本来の自分に近い「子どもの頃」の状況を思い出してチェックするのは、なかなか難易度が高いといえます。
というわけで、脈診を受けていただくのが一番ですが、簡易的な結果からでも
食事や起床時間・運動をどれくらいやるといいか…など生活で工夫できることがみつかると思います。
体質ごとの生活の工夫については、こちらをご覧ください。