2021年「ナヴァラトリ」始まりました!

こんにちは!インドの大きなお祭り「ナヴァラトリ」が昨日から始まりました!

「ナヴァラトリ」とは?

「ナヴァラトリ」とは、ヒンドゥー文化圏で毎年行われる、大きなお祭りの1つ。
「悪に対する善の勝利」を象徴するお祭りです。

サンスクリット語で、「ナヴァ」は「9」、「ラトリ」は「夜」を意味します。
つまり、「9日の夜」ということで、9日間とおして、お祝いされます。

インドでは、断食や瞑想、祈りの9日間を過ごす人もいれば、踊ったり食べたり楽しみながら祝祭として過ごす人もいます。

地域差や個人差はありますが、この期間中、宇宙のエネルギー「シャクティ」の3つの異なる形として、女神「ドゥルガー」「ラクシュミー」「サラスワティ」が礼拝されます。

「なんじゃそりゃ?!」と思われた方も、実は、私たちにとっても、よい機会となるお祭りだったりします。

どんな意味をもつのか?

ナヴァラトリの9日間は、一般的に、3日間ずつ、形の異なる女神様を礼拝します。

最初の3日間は、強力な戦士でもある「ドゥルガー」女神を礼拝し、私たちの心の中にあるエゴや怒り、傲慢さ、怠惰などネガティブな不純物を破壊し尽くします。

心の中がきれいになったところで、次の3日間は、富と幸福、豊かさを授けてくれる「ラクシュミー」女神を礼拝します。
ここでの「豊かさ」は、物質的な繁栄とともに、精神的な充足も意味します。

そして、最後の3日間は、知性や芸術を司る「サラスワティー」女神を礼拝します。

この礼拝する順番が興味深いポイント!

汚れたコップに何を注いでも、汚れたものになるだけ。

まずは、強力な力でコップ(心)をきれいに掃除して、余計なものを捨てると、富や豊かさ、幸福など、私たちが一般的に「ほしい」と思うものを受けとることができます。

心身が満たされ、幸福であると、「自分とは何か?」「幸福とは何か?」というような、本質的な問いかけができるようになります。

そして、知性が得られると、判断力、識別力といった私たちが本来もっている力が適切に機能し、最終的な幸せに近づいていくことができると思います。それが最後の3日間ですね。

冒頭で、 「悪に対する善の勝利」を象徴するお祭り と記載しましたが、「悪」も「善」も自分の中にあるもの、ということになります。

どう過ごすといいのか?

「ナヴァラトリ」は、礼拝の機会であることはもちろんのこと、精神のための休息時間、でもあります。

日常的な「食べる、話す、見る、触る、聞く」…というすべての感覚的な活動から身を引いて、自分の内側に意識を向ける機会にできると理想的です!

そんなわけで、断食や沈黙(話さないこと)、瞑想などがすすめられています。
「いやいや…家族がいるし、仕事もあるから、無理!」と思われるのは、当然のこと。

9日間とおして、瞑想や断食だけして過ごせる方は、日本にはあまりいないと思います。
「0か100か」という考え方ではなく、「1日だけ、食事を少し減らしてみよう」とか「この時間は瞑想しよう」というような部分的な形で、少しでも取り入れるとよいでしょう。

重要なのは、日常生活の雑事や絡み合いから身を引いて、自分自身に焦点をあてるための時間をつくる、ということです。

私たちは、日々の生活が忙しく、雑事にふりまわされて、自分自身の中で調和することや、神を思い起こすことを忘れしまいがちです。

今回の「ナヴァラトリ」に限らず、インドのお祭りは、そうしたことを思い起こすよい機会!
「忘れてるよね?思い出す期間を設けたよ!」というような、リマインダーとして役割を果たしてくれているように思います。

9日間の「ナヴァラトリ」、ふだん忙しい方ほど、ご活用いただければうれしいです。

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