【最終回】病気がもたらすもの

病気がもたらすもの

こんにちは!
今日はkindle本企画(バックナンバーはこちら)から、わたしが甲状腺の病気「バセドウ病」になり、インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」の治療で回復した話の続きです。

いよいよ今回が最終回!
最後は「病気がもたらすもの」を考えたいと思います。

わたし自身は甲状腺の病気「バセドウ病」を経て、病気はその人の生き方に無理があることを知らせてくれるツールではないかと感じています。

なぜなら、病気はある日突然あらわれるものではないからです。

長い年月をかけて心と体にためこんだ負担が、体の弱いところで物質化され、機能障害をおこしたものこそが「病気」といえるのではないでしょうか。

病気は、その人の考え方や行動が「自然」に反していることを気づかせ、「その人らしい生き方」ができるように人生を軌道修正するきっかけをあたえてくれると思うのです。

東洋医学には「未病」という考え方がありますね。
インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」では、「病気」と診断されるまで6段階があると考えます。

そして、病気の段階が手前であるほど、治療(対処)も軽くすみます。
わたしのようにこじらせてしまうと、時間やお金をかけて治療に専念しなければなりません。

だからこそ、「早く気づいて対処する」が本質的にはおすすめです。
今日は病気になる段階をご紹介しつつ、病気がもたらす本質的な意味を考えます。

「健康そのものです」という方も、「ときどき体調不良を感じる」方も、お読みいただくと健康意識を高めていただけると思います。

「アーユルヴェーダ」で「病気」とは?

アーユルヴェーダ

インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」によると、「病気」とは「健康ではないこと」を意味します。
そして、「健康」の定義は…

  1. 体のエネルギーのバランスがとれている
  2. 食欲がある
  3. 体の器官や機能が正常にはたらいている(便や尿、汗などに問題がない)
  4. 心から幸せで毎日元気である

です。

いかがでしょうか。
すべてにあてはまりますか?

言いかえれば、

  • たまに頭痛がする
  • ときどき便秘になる
  • 汗をかきづらい

など「ちょっとした不調」があるならば、それは「健康ではない」、すなわち「病気」の6段階のいずれかに位置するといえます。

もちろん、「体調」は体だけではありません。
「心」に関しても…

  • 元気な日とそうでない日がある
  • 掃除や家事をおっくうに感じる
  • 妬みや怒りを感じることがある

これらも、「病気」の6段階のいずれかにふくまれるでしょう。

つまり、心も体も「毎日幸せで元気いっぱい」でないなら、それは広い意味で「病気」であり対処が必要だということです。

症状は体からのお便り

食事療法

でも、心配しないでください。

段階がすすんで「病気」と診断されるような状態までこじらせなければ、日々の生活習慣や食事を変えるなど「ちょっとした工夫」で体調を回復できます。

たとえば…

  • 「体がだるい」のは、「睡眠不足」のサイン
  • 「怒りっぽい」のは、ミネラルが足りていないせい
  • 「体のコリ」は感情を吐き出せていないから

かもしれません。
自分なりに思い当たる原因を改善すると、不調は解消されるでしょう。

そして、不調としてあらわれる症状は、わたしたちに

  • 今の生活や心のあり方に無理が生じていること
  • よりよい生活に改善する必要性

「気づき」としてあたえてくれる「お便り」だと思うのです。

自分自身とコミュニケーションをとりながら対処していけば、病気の段階が進まないうちに「健康」な状態に戻れるはずです。

体からのお便りを無視すると、病気になる

病気

ちょっとした体調不良を無視し続けると、長い年月を経てやがて「病気」に至るでしょう。

わたしの場合は、甲状腺の病気「バセドウ病」になりました。
「大切なこと」ほど本音を言えず、自分の「想い」と「言葉・行動」が乖離したまま、不満をかかえて生きてきたからといえます。

思い返せば、ちょっとした体調不良のサインはたくさんありました。
しかし、すべて「たいしたことない」と無視してきたのです。

インドでの治療中、わたしはふとしたきっかけで涙がとまらなくなりました。
そして、ドクターにたいして、滞在中に感じていた小さな不満を洗いざらい吐き出したのです。

自分でも驚きました。
なぜなら、それらは本当に「たいしたことがない」小さな不満だったからです。

後で冷静になってから謝りましたが、ドクターは
「病気が出てるだけだから、気にしなくていい」と言ってくれました。

「たいしたことじゃない」と感じることは本当に「たいしたことじゃない」のか?
自分の気持ちをきちんと見る必要があります。

さらに、相手に想いをつたえたり、気持ちの整理をつけたり対処する大切さを感じる機会になりました。

病気を経て変わったこと

わたしは、甲状腺の病気「バセドウ病」を経て生き方が変わりました。
今は自分の気持ちをより深く理解し、大切にしたいと感じています。

だから誰かが「いい」と言うものではなく、自分が「いい」と思うものを優先します。
そして、今までふたをしてきた自分の気持ちを直視して受けとめるようになりました。

結果として、自分の「想い」を「言葉」や「行動」に変えられるようになっています。

具体的には、

  • ヨガを教えはじめ
  • 息苦しいと感じていた都心からひっこし
  • 習いたいと思っていたマラヤラム語を勉強しはじめ
  • 自分の体験を本にまとめることにした

などなど。
病気という機会を通じて、自分の心のあり方や生き方を見直せたことに感謝しています。

今回、わたしからお伝えたいことは

  • 「ちょっとした不調の段階から対処すると楽」
  • 「もし病気になってしまっても、きっと拾い物がある」

ということです。
そして、「ちょっとした不調を改善するツール」「自分自身とつながるツール」としてヨガを伝えていきたいと思います。

長い間おつきあいいただき、ありがとうございました!
kindle本シリーズはいったん完結し、記事の内容をまとめて春頃を目標に出版予定です。

またいつもの記事でヨガやアーユルヴェーダの話をしていきたいと思います。
どうぞお楽しみに♪

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