病気になるのは「好き嫌い」から?!
こんにちは!Atsukoです。今日は昨日の続き、アーユルヴェーダの話をしたいと思います。
病気の種類と原因
「チャラカ・サンヒター」(第1巻11章45節)より抜粋します。
病気には、「内因性・外因性・精神性」の3種類がある。
そのうち、内因性のものは体のドーシャによって生じる。
外因性のものは、(他の)生き物や悪霊、毒、風、火、戦い(傷つけ合うこと)などによって生じる。
精神性のものは、好きなもの(欲しいもの)や好きじゃないもの(欲しくないもの)の獲得や喪失から生じる。
病気には3種類あって、①内因性 ②外因性 ③精神性のものがあるということ。①内因性とは、持って生まれたもの。「ドーシャ」というのは体のエネルギーのバランスのことです。②外因性とは外的刺激によるもの。確かにーという感じです。
注目したいのは③の精神性について。
好きなものの獲得、嫌いなものの喪失なら問題ありませんが、逆に好きなものの喪失、嫌いなものの獲得となると、人はストレスを感じます。さらに、「好き嫌い」って油断すると強化されていくものかもしれません。
「好き嫌い」は強化されていく
私たちは、刺激(出来事)に対して「好き」「嫌い」と自然にラベルをつけて生きていますが、そうした刺激が繰り返されることで、
「いいな、好ましいな」という軽い感情から「これがないと嫌だ、なんとしても欲しい!」という気持ちへ、あるいは、「ちょっと嫌だな」程度のことから「なんとしても避けたい」という強い気持ちへ強化されていくことってあると思います。
先生が「結婚生活」を例に挙げておられました!人は自分が見たいものを見るもの。結婚前は相手の良いところ(好ましいところ)ばかり見て、どんどん好きになっていく。「なんとしてもこの人と一緒にいたい」と思う。逆に結婚後は相手の悪いところ(好ましくないところ)に着目して、嫌な感情を強化していく…と。
こうした「なんとしても欲しい」「なんとしても避けたい」という強い気持ち(執着)は、それがかなえられないと苦痛や嫌悪、憎悪といった感情と結びつき、病気につながっていくということなのだとか。
考えてみると、私たちの人生、「好き嫌い」に振り回されるなあ、ということに気づくかもしれません。それは病気の原因にもなるし、「自分のやるべきことをしない、後回しにする」「余計なことをする」という行動にもつながって、人生がどんどん混乱していくようにも思います。
「好き嫌い」に振り回されないためには?
刺激(出来事)に対して、「好き」「好きじゃない」と感じるのは自然な感情ですし、素敵なことだとも思いますが、それが「なんとしても欲しい」「なんとしても避けたい」という強い執着になってしまわないようにバランスをとりたいですね。
次の46節で示されている解決法を要約すると「自分を知る」ということ。
「自分とは何なのか?」「自分の健康に役立つこと」など、自分について知り、知識を得ることが大切だと言われています。
少なくとも、自分がどんなときにどんな感情になるか、どうしたらケアできるか、快適で過ごすにはどんな習慣が役立つか…といったことを熟知していけば、感情に振り回される前に気づき、別の選択をできるようになるのではないでしょうか。
現代でも、ストレスをため込むことが病気の原因になるということは一般的に知られていることだと思います。
自分の感情と丁寧に向き合い、健やかに生きていきたいですね!