ガネーシャ・チャトゥルティと歓喜天さん
こんにちは!
明日から明後日にかけて、「ガネーシャ・チャトゥルティ」という、「ガネーシャ神」の降臨祭がお祝いされます。
インドの神様である「ガネーシャ神」といえば、さまざまな障害をなくし、繁栄へと導くことで知られる神様。
日本時間では、
9月18日(月)16:09 ~ 9月19日(火)17:13
drik Panchangより引用
にお祝いされるようです。
ところで、ガネーシャ神に「歓喜天(かんぎてん)」という日本名があるのをご存じでしょうか。
そして、東京には、ガネーシャ神をおまつりするお寺がある!
…という情報を、南インドの人から教えてもらいました。
今日は、「ガネーシャ・チャトゥルティ」にちなんで、
ガネーシャの和名や日本でガネーシャ神をおまつりするお寺をご紹介しましょう。
秋の味覚、まさかの「大根」も登場します!
南インド人に教わる!ガネーシャ神の和名
今年の春にインドに滞在したときに、アーユルヴェーダのトリートメントセンターのオーナーから、こんな質問をされました。
「日本では、ガネーシャ神に別の名前があるんでしょう?」と。
ええ…?初耳です。
「ガネーシャは、日本でもガネーシャだよ?」とこたえたところ…
ガネーシャ神には「歓喜天(かんぎてん)」という日本名があるというWebページを見せてくれました。
つまり、インドの神様「ガネーシャ神」がインドから中国を経て、
日本に伝わったときのお名前が「歓喜天(かんぎてん)」ということです。
仏教にくわしくないわたしは「かんぎてん??」という感じですが、
「聖天(しょうてん)様」という名前なら聞いたことがあります。
ガネーシャ神、つまり「歓喜天(かんぎてん)」さんは、
「聖天(しょうてん)様」という呼び名で、広く信仰の対象となってきたようです。
それにしても、まさか、南インドでインド人から
「歓喜天(Kangiten)」という名前を教わるとはビックリでした。
日本のガネーシャ神は、怖い??
「歓喜天(かんぎてん)」をwikiでみると…
象のお顔と八頭身くらいの人のお姿で抱き合う歓喜天さんを確認できます。
インドのガネーシャ神は3頭身くらいのコミカルなお姿で、
「甘いものが好き」など子どもらしいエピソードが多いので、日本の「歓喜天」さんの印象とはギャップがあるでしょうか。
インドと日本でガネーシャ神の「描かれ方」がことなるだけでなく、
キャラクターも少しちがうようです。
インドでは障害をとりのぞく、いわゆる「厄除け」や「商売繁盛」のご利益で有名なガネーシャ神ですが…
日本では、なんと仏法(ぶっぽう)を守り、「金運UP」の効能で知られるのだとか。
そして、「歓喜天」さんは、願いをかなえる力が強い一方で、
約束を守らないと恐ろしい一面を見せる「怖い仏様」としても知られるようです。
インドのガネーシャ神は、畏怖神のイメージがないので…
日本とインドでとらえ方がちがうのでしょうね。
東京のガネーシャ寺院といえば…?
さて、そんな「歓喜天(かんぎてん)」さんをおまつりするお寺が、浅草にあるらしい…
と、これまた南インドのアーユルヴェーダセンターのオーナーが教えてくれました。
お寺の正式名称は「本龍院」。
浅草寺の支院の1つで、「待乳山聖天(まつちやましょうでん)」の名前で知られます。
ガネーシャ神を起源にもつ「聖天(しょうてん)様」がおまつりされているそうですが…
象のお姿をした聖天様は秘仏のため、拝観できません。
一方で、ご利益のシンボルでもある「大根と巾着」はいたるところで目にします。
こちらのお寺のユニークさは、聖天様に「大根」をお供えすることでしょうか。
本堂の中には大根をお供えする大きな台があり、たくさんの大根がお供えされ山積みになっていました。
お堂の中は静謐そのもの。
しばらく座り、静かな時間をすごさせてもらいました。
帰りには、お供物のおさがりとして、大根をいただきましたよ。
大根とココナッツの考察
「待乳山聖天(まつちやましょうでん)」で、なぜ大根がお供えされるかというと…
大根は身体を丈夫にしていただき、良縁を成就し、夫婦仲良く末永く一家の和合を御加護頂ける功徳を表しています。
待乳山聖天のHPより引用
とのこと。
大根はヘルシーですし、
2本の大根がからみあっているのが、良縁や夫婦円満をあらわしているように思います↓
一方、インドで、ガネーシャ神によくお供えされるものといえば「ココナッツ」です。
大根とココナッツ、味や性質はまったくちがいますが、「白い」という共通点があります。
日本にはガネーシャ神の好物「ココナッツ」が生えていないから、
何か白いものを!ということで「大根」に白羽の矢が立ったのでは?
…と想像したら、おもしろくなってきました。
不謹慎ですみません。
甘いものが大好きなインドのガネーシャ神に、あっさりした大根は微妙な気がしますが…
日本の聖天様はお供えの大根を喜んでくださっているはずです。
明日~明後日は「ガネーシャ・チャトゥルティ」。
この記事を読まれた方は、「大根」が心から離れないかもしれません。
大根祭り、いえ、「ガネーシャ・チャトゥルティ」を心静かにお祝いしましょう。
そして、わたしたちの内なる豊かさがより繁栄し、花開くようお祈りしたいですね。