インド人はインド人に厳しい話

こんにちは!
今回のインド旅では、途中で北インドからの友人と合流して、楽しくすごしました。


友人が住むインドの首都デリーから南インドのコチまでは、およそ2,050㎞ほど。
日本でいうと、北海道から九州までを横断するくらいの距離感です。

飛行機だと3時間半くらいで着くようですが…
友人は、まさかの列車でやってきました。
なんと、40時間の旅だったといいます。
それでも日本に行くよりは簡単だから!と、
かけつけてくれた友人には感謝しかありません。
インドは大きな国。
北インドと南インドでは食事も文化も言語もことなります。
今日は北インド出身の友人と南インドですごして、「インド人はインド人に厳しいなあ」と感じた話から、「やさしさ」について考えてみましょう。
インド人はインド人に厳しい

南インドの人たちは基本的に親切でフレンドリーです。
何かを尋ねると、詳しく説明してくれるし、進んで世話をやいてくれる傾向があります。
そして、外国人のわたしがカタコトで現地の言葉である「マラヤラム語」を話すと、
目を丸くして「すごい!」と褒めてくれるので、サービス精神も旺盛といえるでしょう。
一方で、北インド出身の友人にたいして、現地の人が「あなたはマラヤラム語を話すべきだ」と真剣な顔で伝えているのを見て、ビックリしました。
友人はインド北部のカシミール州出身で、南インドに来るのは今回が初めて。
ケララ州の言語であるマラヤラム語は一言も理解できません。
インドには地域ごとに200~1,000種類ほどのローカルな言語があり、
離れた地域では言語がまるで違って、理解できないのが当然ですから…
北インド人に南インドの言葉を話させようとするのは、無理というもの。
「それは、厳しすぎるやろ!」とツッコミを入れたくなったのでした。
かわいそうなインド人客

2024年パンチャカルマツアーでも、同様に「インド人はインド人に厳しい…!」
と感じる出来事がありました。
滞在したリゾートで、あるインド人客の青年が、パンチャカルマツアーの参加者の
日本人女性に話しかけたのです。
「どこから来たの?」「ここで何してるの?」といった、
インド人が外国人に話しかける、よくある世間話のように見えました。
ツアーの参加者さんは、ふつうに話に応じています。
「害はない」と判断してわたしは放置していたのですが…
すぐにホテルのマネージャーがやってきて「彼女に話しかけるな!」と言って、その青年を追い払ったのです。
もう本当に、「シッシッ」と犬でも追い払うかのような態度。
青年はホテルのスタッフではなく宿泊客である…にも関わらずです。
インド人の青年はよほど腹にすえかねたのか、後で「ナンパではない」
とホテルに抗議をしていましたが…
ホテル側は「わかった」と言っただけで、一言も謝りませんでした。
客商売でこんな対応がゆるされていいものでしょうか。
わたしはインド人青年に深く同情したのでした。
日本も同じ?

というわけで、今日は「インド人はインド人に厳しい」話をしました。
言いかえれば、「インド人は外国人にやさしい」といえます。
外国人には寛容だけれど、同じインド人だと思うと、過剰に求めたり排除したりするのかもしれません。
日本人も、日本人が相手だと「空気を読む能力」を当然のように求めたりしますから、
同胞に厳しいのは万国で共通する話かもしれませんね。
一方で、日本人は特に「外国人にやさしい」わけではないな…とも感じます。
いじわるではないけれど、決してやさしくもない、無関心さにあふれていないでしょうか。
「やさしさ」は大切。
身近な人にも、よその国の人にもやさしくありたいですね。


