アーユルヴェーダ治療にまつわる3つの誤解

こんにちは!
わたしはアーユルヴェーダの治療で甲状腺の病気がなおった経験があるので…
- インドでアーユルヴェーダ治療ができる甲状腺のクリニックは?
- おすすめのアーユルヴェーダのドクターは?
といったお問い合わせをいただくことがあります。
お問い合わせはウェルカムなのですが、「あれ?」と誤解を感じる機会も多いもの。
おそらく、多くの方は日本の病院のやり方をベースにアーユルヴェーダの治療を考えるので…
治療内容や考え方にギャップが発生するように感じます。
今日はアーユルヴェーダのクリニックやドクターに関するよくある3つの誤解から、
アーユルヴェーダの治療について考えてみましょう。
誤解1. アーユルヴェーダは専門医制である

1つめの誤解は、アーユルヴェーダのクリニックについて、日本の病院と同様に
「内科」「外科」などの専門の科にわかれていて、各科の専門医が治療するというものです。
実はアーユルヴェーダは、専門の「科」というコンセプトがないため、
すべての分野を一人のドクターが扱います。
もちろん、マーケティング上「この分野に特化してやってます!」というのはありますし、
地元の人から「この病気ならこのドクター!」などと認知されているケースはありますが…
日本と同様の「専門医」というシステムはないと聞きます。
だから、日本の感覚で「胃を診てもらいたいから、消化器内科かな?」と探す必要はありません。
信頼できるアーユルヴェーダのドクターに相談すればいいだけです。
誤解2. アーユルヴェーダの名医は限られる

2つめの誤解は、インドには誰もが知る凄腕のアーユルヴェーダの「名医」がいて、
みんながその先生に診てもらいに遠路はるばるやってくる…というものです。
つまり、「名医」はごく少数に限られるというイメージですね。
もちろん、メディアによく出るアーユルヴェーダのドクターはいらっしゃいますし、
いわゆる歴史や権威のある「有名な病院」があるのは事実ですが…
インドは広大な国ですから、
名医がごく少数しか存在せず、患者が一極集中するという状況は考えづらいです。
さらにいえば、日本とインドでは「情報源」がちがうので
- 日本で有名なアーユルヴェーダのドクター
- インドで有名なアーユルヴェーダのドクター
がことなるのは当然ですし、「文化」もちがいますから…
- 日本人から支持されるドクター
- インド人から支持されるドクター
がことなっても不思議ではありません。
インドには、アーユルヴェーダのクリニックが星の数ほどたくさんあります。

各地域で信頼されているドクターはたくさんいらっしゃいますので、
「名医はたくさんいる!」とご安心いただいていいと思います。
誤解3. アーユルヴェーダの治療内容は同じである

3つめの誤解は、アーユルヴェーダの治療は「同じ病気なら、誰でも同じ治療法」という考え方です。
西洋医学には「標準治療」というものがあるので、基本的に同一の病気なら、同じ診断基準に基づいて治療されます。
しかし、アーユルヴェーダには「標準治療」というコンセプトがありません。
個々人の体質や性質をよみとき、根本的な原因にアプローチする手法なので、
同じ病名であっても、患者によって治療の手順や服薬がちがってきます。
さらにいえば、1人の患者を複数のドクターが診た場合、
ドクターによって治療のアプローチがことなってもおかしくないですし…
患者AさんがAという病気を繰り返していて、ドクターA氏が継続して治療していたとしても、
毎回同じ治療内容になるわけではありません。
つまり、アーユルヴェーダの治療は、きわめて個人的であり、
- 「同じ病気でも人によって全然ちがう」
- 「同じ人でも、前回と今回はちがう…!」
体験になっても不思議ではないのです。
…というわけで、今回はアーユルヴェーダの治療にまつわる3つの誤解をご紹介しました。
アーユルヴェーダは深淵で面白い世界ですので、ヨガとあわせて、より多くの方にご体験いただきたいです。