インドの山奥でアーユルヴェーダ料理修行
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こんにちは!
先週から南インド・ケララ州の高原地帯「ムナール」に1週間ほど滞在してきました。
旅の目的は、自然豊かな美しいムナールでのんびり働きつつ、インド料理を習うこと。
前回の週末旅行でご紹介したように、ホームステイ先のお母さんがつくるインド料理が絶品だったからです。
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弟子入りさせてください!とばかりに料理指導をお願いしたら、快諾してくださいました。
というわけで、今日はケララの高原地帯ムナールでの料理修行の様子をレポートしましょう。
インドで1番おいしい料理って?
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ホームステイ先のラクシュミーお母さんがつくる料理は、わたしがこれまでインドを9回旅してきた中で、1番おいしいです。
もちろん、「おいしさ」は相対的なものですから各人の好みによりますが…
わたしが好きな味は、シンプルで素朴な家庭料理です。
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星つきのホテルの一流シェフがつくる洗練されたインド料理よりも、そのへんのインド人お母さんがつくる家庭料理の方が落ちつく上に、おいしく感じます。
ホテルの料理と家庭料理の大きな違いは…
- 油の量
- スパイスの種類
でしょうか。
ホテルやレストランの料理の方が、使う油の量が多く、スパイスの種類も豊富なので…
リッチで洗練された、複雑な味わいになります。
わたしにとっては、華やかで美味だけれども、ちょっと疲れる感じがするのがホテル料理です。
![インドカレー](https://coosui.net/wp-content/uploads/2022/08/カレーと消化力.jpg)
一方、家庭料理は油をそれほど使わないですし、スパイスの種類も2〜3種類程度といたってシンプル。
消化にやさしく、滋養のある味わいだといえるでしょう。
ラクシュミーお母さんのつくるご飯は、そんなインド家庭料理の中で最高峰だったのです。
アーユルヴェーダ料理は最強!
…というわけで始まったお料理教室。
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料理上手な方のキッチンは、整理整頓されていて機能的にできてますよね。
ラクシュミーお母さんは料理の手順を説明するだけでなく…
- 「これは胃もたれを解消するよ」
- 「喉にいいよ」
- 「元気がないときは、これを多めにね」
など、食材やスパイスの効能を当たり前のように説明してくださいます。
食事はただ美味しく満腹になるためのものではなく、医食同源がベースなのだと気づかされる瞬間です。
お母さんのもつ知識は、まさにインドの伝承医学「アーユルヴェーダ」を源とするものであり、日々の料理が心身をよくするアーユルヴェーダ仕様だといえるでしょう。
「家庭料理を食べれば、健康でいられる!」が、お母さんの口ぐせ。
実際、「外食」はインド人にとっても負担が大きく、わりとよく消化の問題を引き起こすそうで…
ご家族で外出する際には手作りのお弁当を持っていくとおっしゃっていました。
インドの外食、おそるべしですね。
クリエイティブなインド料理
ラクシュミーお母さんの作る料理は、とてもシンプルな手順。
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シンプルな料理でありながら、バラエティはものすごく豊富です。
スパイスの組み合わせを変えると、全然違う味つけになりますし、お米を使った生地からたくさんのバリエーションが生まれるインド料理は見ていておもしろいもの。
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お米の麺だって、あります。
こちらは「イディアポ」という朝食でよく食べられるメニューです↓
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材料は
- 米粉
- 塩
- お湯
…というシンプルな生地をねりあわせて、「黄金の機器」の中にぐいぐい押しこみます。
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フタをしたら、ぐるぐるとハンドルを手でまわすと、生地が細い穴から押し出され、蒸し器に盛られていく仕組み。
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このモンブラン、いえ、米粉の麺を10分ほど蒸したら切り離して完成です。
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アナログな仕組みながら、なんてクリエイティブなのだろう!と感心させられます。
同じ米粉の生地でも、「お団子」などと違って、細い麺にすることで食感を軽くし、カレーと絡みやすくしているわけです。
この料理を最初に考えたインド人はすごいなーと感じつつ、おそらく、この「黄金の機械」は古い時代からまったく変わらず使われているのだろうと想像をふくらませたムナール滞在でした。