音と茶龍麺の饗宴
こんにちは!
少しずつあたたかい陽ざしがふえてきましたね。
春の陽気の昨日、茅ヶ崎に店舗をオープンした茶龍麺(さりゅうめん)さんのイベントに参加しました。
テーマは「音結び」!
オーストラリアの先住民族アボニジニに伝わる楽器「ディジュリドゥ」や「石笛」をつかって、
さまざまな世界を音で結ぶという内容です。
奏者はユニークな経歴をもつ、KNOBさん。
力強く、はかなくも美しい音を楽しませていただきました。
今日は音がもつ不思議な世界を中心にレポートします。
「ディジュリドゥ」とは?
今回の「音結び」イベントの目玉となる楽器の1つが「ディジュリドゥ」でしょうか。
「ディジュリドゥ」とは、オーストラリアの先住民族アボリジニが、古くから儀式や治療などに用いてきたもので、世界最古の楽器といわれるそうです。
構造はおそろしくシンプル。
外見は美しい模様がほどこされているものの、実体は2〜3メートルほどの「木の筒」です。
弦など音が出そうな装置は何もありません。
実はこの「木」の正体は、ユーカリ。
シロアリが中を食べつくして残ったユーカリの木が「ディジュリドゥ」として楽器になるようです。
ただの「木の筒」だけで、どんな音がするのかと不思議に思われるかもしれませんが…
序盤から力強い音に魅せられました。
なんでも、唇を震わせ、その振動を「木の筒」に伝えることで音が生まれるそうです。
そして、循環呼吸という特殊な呼吸法により、音を長く響かせられるのだとか。
「ディジュリドゥ」の音は、力強いだけでなく、せつなく物悲しい響きや人の声のような響きもありました。
まるで、たくさんの僧侶が護摩を焚きながら読経しているようであり、
個人的には、お腹まわりのチャクラに響くように感じました。
神とつながる「石笛」
今回のもう1つの主役となる楽器は「石笛」です(写真の左上)。
石笛は、縄文時代から「神と交信する」ために使われてきたのだとか。
こちらも構造はシンプル。
手にのる程度の大きさの石に、小さな穴が1つあいています。
この穴は自然にできたものだそうです。
シロアリがユーカリの木を食べつくして「ディジュリドゥ」になるにも時間が必要ですが…
石に穴があくまで、どれだけ膨大な時間を積み重ねたのでしょうか。
「石笛」の音色は、胸から上のチャクラに響く豊かな音のように感じました。
相反する世界をつなぐ音
というわけで…
- 「ディジュリドゥ」はオーストラリア
- 「石笛」は日本
場所はちがえど、古くから伝わってきたものであり、
いずれも神とつながる、祈りのための楽器という共通点があります。
祈りの楽器がかなでる音色は、
- 見える世界と見えない世界
- 陰と陽
- 男と女
など相反するものをつなぐ役割があるそうです。
もともと「音」は、人が楽しむ以前に、神にささげるものだったのでしょうね。
- 相反する世界をつなぎ、
- わたしとあなたをつなぎ、
- 心と体をつなぎ、
さまざまな不調和を調和させてきたのではないでしょうか。
少なくとも、今回の「音結び」により、わたしの中でバラバラとしていたものが調和したような感覚がありました。
さて、会の終わりにいただく茶龍麺は格別です。
今回は「ヨモギ茶」を使った茶龍麺!
- 苦味と甘味
- 濃厚さと軽さ
- 冬と春
など相反するものが、繊細な香りとともに調和したすばらしい一皿でした。
五感をフルに使って楽しむ、贅沢な休日に感謝です。