料理だけじゃない?「スパイス」の使い方
こんにちは!
昨日は、11月に開催予定の「スパイスで遊ぼう!」ワークショップについてお知らせしました。
インドで「スパイス」は、毎日の食事にかぎらず、「薬」としてさまざまな場面でつかわれます。
- スパイス=カレー
- スパイス=料理につかうもの
とはかぎらないのです。
たとえば、「食べる」「飲む」以外の用途としては…
- 儀式
- 入浴剤
- 化粧品、フェイスパック
- マッサージ
- 衣服(染めもの)
などにつかわれます。
1つめの「儀式」以外は、すべて「健康」や「美容」を目的としたものといえるでしょうか。
スパイスは「口」から摂取しなくても、効果がえられるもの。
今日は、インドでの「スパイス」の使われ方を中心にご紹介します。
儀式とスパイスの関係
インドでは、お祈りの儀式「プージャー」を自宅で毎日おこなう人も多いです。
バリエーションはさまざまですが、おでこに「ハルディ」とよばれる黄色い粉をぬるやり方もあります。
「ハルディ」とは、スパイスの「ターメリック」のこと。
黄色いターメリックを眉間の少し上に小さくぬって、その上に「クムクム」とよばれる赤い粉をぬります。
ハルディ(ターメリック)は吉兆なものとして考えられているほか、
お祈りをするために「心をしずかにする」目的もあったと記憶しています。
あるいは、結婚式で新郎新婦がターメリックをぬりあう…という習慣がのこる地域もあるようです。
くわしくはこちらから(写真だけでもぜひご覧ください)。
目的は、災いや不安をとりのぞいたり、体の浄化や消毒など多岐にわたるほか、
祝福の意味合いが大きそうです。
- 「迷信だ」
- 「日本では、ありえない」
と思われるかもしれませんが…
日本にも「スパイス」の神様をまつる神社があるのをご存じでしょうか。
日本で出会う!スパイスの神様
金沢には、波自加彌神社(はじかみじんじゃ)という「スパイス」の神様をまつる神社があります。
波自加彌神社(はじかみじんじゃ)は日本で唯一香辛料の神様をお祀りする神社です。
(中略)
社名の由来は、歯で噛んで辛いものすなわち、ショウガ・ワサビ・サンショウなどの古語で『薑・椒(はじかみ)』を語源としており、香辛料の神をまつる神社です。
若葉の繁る毎年6月15日に行われる「はじかみ大祭」(通称・しょうが祭り)には、清められた生姜湯が参拝者に振る舞われます。
波自加彌神社のHPより引用
とのこと。
古来から、生姜やワサビなど「和のスパイス」たちが健康に役立ってきた歴史を感じさせられますし、
日本でも儀式とスパイスは関連があったのかもしれません。
何より「しょうが祭り」に参加してみたいですね。
肌からとりいれる「スパイス」
さて、「食べる」「飲む」ことをのぞき、
インドでの「健康・美容」目的のスパイスの使い方としては…
- 入浴剤
- 化粧品、フェイスパック
- マッサージ
- 衣服(染めもの)
などがあります。
以前、インドの病院に入院していたときは、ターメリックなどスパイスが入ったお湯に足浴するのが朝の日課でした。
血行促進や抗炎症効果から、足浴にターメリックがすすめられていたと記憶しています。
※ターメリック浴をやりたい方は、お風呂の浴槽ではなく、足浴用のバケツをご用意されることをおすすめします。
後で掃除が大変ですので。
そして、ハーブやスパイスの入ったフェイスパックでスキンケアするインド人女性も。
クレイとスパイスが混ざった粉を牛乳などで溶いて、フェイスパックをします。
あるいは、スクラブのようにして角質をとるタイプもありました。
また、マッサージに使われるオイルは、ハーブやスパイスを抽出したものが多いですし、
スパイスの粉を塗ってマッサージすることもあります。
さらに、肌にぬらなくても、衣服として身にまとうだけでスパイスの効能がえられると考えられています。
「アーユルヴェーダ染め」といって、スパイスやハーブをつかって染められた衣服があり、治療に使われることもあるくらいです。
わたしが愛用している「アーユルヴェーダ染め」のブランドはこちら。
身につけると、何より気持ちいいですし、ヨガマットやラグもありますよ。
そんなわけで、今日は「食べる」「飲む」以外のスパイスの使い方を中心にご紹介しました。
「スパイスで遊ぼう!」ワークショップでは、インドの話もまじえながら、スパイスの奥深い世界へとご案内します。