お酒はなぜよくないのか?

お酒

こんにちは!
先日うかがったトルコ料理のレストランには、お酒のメニューがありませんでした。

コロナとは関係なく、お酒は提供していないとのこと。

トルコは、イスラム教のなかでもわりとゆるやかというか、
お酒も楽しむイメージがあったので驚きました。

実際、トルコ料理は華やかな味つけなので、お酒を飲みたくなる人も多いと思います。
それでもお酒を出さないのは、宗教的な理由で…

  • 「お客さんが求めるからといって、自分がよくないと思うものは出せない」
  • 「もしお酒を売ったら、子どもに顔向けできない」

とオーナーシェフがおっしゃっていました。
どうやら、お酒を「飲む」より「売る」方が罪深いようです。

ところで、お酒はなぜよくないのでしょうか?
「絶対ダメ!」とは言わないものの、制限している宗教は多いですよね。

ヒンドゥーの文化でもお酒はあまりよくないものとしてとらえられています。
今日は「お酒がよくない理由」をインドの文化やヨガ的な観点から考えてみましょう。

インドのお酒事情と飲まない理由

インド

インドでは、日本ほどお酒を飲むのが一般的ではありません。

日本では、酔っぱらいが「わがもの顔」で街中を歩き、平気で電車に乗りこんできますが…
インドでは公共の場で酔っぱらうのがよくない…という雰囲気があります。

実際ふらふら歩く酔っぱらいを見て、眉をひそめる人も多いです。

伝統的な価値観が根づく場所では、酔っぱらって外に出ようものなら、袋叩きにあって家に帰されるとさえ聞きます。

理由は、お酒を飲むと「人としての判断力」を失うからです。

人がもつ「判断力」を失ったら、もはや「そのへんの獣と同じ」という認識になるそうです。
だから「そんな危ない人が公共の場に出るなんて、とんでもない」と考えるのだとか。

お酒で判断力をどれくらい失うかは人によりますが、
たしかにお酒を飲むと…

  • 余計なことを言ってしまう
  • 買わなくていいものまで、買ってしまう
  • つい食べすぎてしまう

などの経験がある方も多いと思います。
「獣並み」とはいわないまでも、冷静な判断力を失っている例ではないでしょうか。

インド人のお酒の頻度

インド人

とはいえ、インドの都市ではお酒を飲める場所も多いし、男性を中心に飲酒する人もめずらしくないと聞きます。
酒税が大幅にアップする前日に、酒屋に長蛇の列ができてニュースになったくらいです。

以前、インドでホームステイしていた時のホストマザーにお酒を飲むか聞いたら
「わたしは、よく飲むのよ!」と明るくこたえてくれました。

しかし、「よく飲む」の「よく」がどれくらいの頻度なのかたずねたら…
「半年に1回くらい」だそうで、ずっこけたのでした。

「半年に1回」は日本では「よく飲む」といえる頻度ではないし、むしろ「ほとんと飲まない」に相当するでしょう。
それくらい日本の感覚での飲酒の頻度とギャップがあるのです。

ヨガ・アーユルヴェーダ的な「お酒」と健康効果

健康効果

インド発祥のヨガでは、お酒をすすめることはありません。
なぜなら、お酒には「純粋」な性質をへらし、「怠惰や貪欲さ」をもたらす性質があると考えるからです。

インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」では、お酒は基本的に「毒」だと考えます。
体質的に飲んでいい人もいるけれど、それでも年中飲むものではありません。

心や体の健康を考えれば、決してよいものではないのです。

しかし、日本には「酒は百薬の長」という言葉もあります。
「適度に飲むなら、むしろ体にいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

わたしの個人的な考えですが、お酒には「対処療法」としての健康効果があるように感じます。

たとえば、強い疲労やストレスがたまり、「運動」など健康的な手段を選択できない人にとって…
お酒は一時的に心身をゆるめ楽しさを与える健康法になるかもしれません。

しかし、お酒を飲んでいる間は幸せでも、その時間はすぐに終わるし、
終わった後は二日酔いで苦しんだりするわけですから、根本的な健康をもたらすものではないでしょう。

もちろん飲みたい人は飲んでいいですよ!
ただし量はほどほどに、ぜひ無理のない範囲でお願いします。

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