ヨガと「ドリシュティ」を考える
こんにちは!
昨日は、ヨガの自宅練習「宅練」についてお話ししました。
そのなかで、「1人でヨガを練習するときに、誰かに見られるのはよくない」とご紹介しましたね。
理由はエネルギーがみだされるからなのですが、今日はそのあたりをもう少し詳しくお話ししたいと思います。
みなさん、「ドリシュティ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「ドリシュティ」とは、サンスクリット語で「視線」のこと。
「視線が、人に影響をおよぼす」という考え方が「ドリシュティ」で、ネガティブな意味「evil eye(邪悪な目)」として表現されることもあるようです。
たとえば、人からの「怒り」や「嫉妬」「恨み」などがこもった視線を受けると、よくない影響があると考えます。
「evil eye(邪悪な目)」としての「ドリシュティ」の話は、ヨガの師であるプラブジからうかがったのでインド特有の考え方だと思っていましたが、世界中で同様のコンセプトがあるようです。
詳しく知りたい方はこちらから。
今日は、この「ドリシュティ」の影響と対処法についてご紹介しつつ、ヨガ的な視点でも考えていきたいと思います。
「視線から影響があるなんて、あほらしい」と思われる方も、「心当たりがあるかも…」という方も、お読みいただくと「ドリシュティ」の考え方をより理解できると思います。
「ドリシュティ」はどう影響するのか?
「嫉妬」や「恨み」など他者からのネガティブな視線「ドリシュティ」を受けたときの影響は、諸説ありますが
- 不安になる
- 無気力になる
- 病気になる
といったネガティブな影響があると考えられています。
たしかに人からネガティブな「言葉」をかけられると、不安を感じたりやる気をなくしたりするのは自然なこと。
それが「視線」であっても同じ影響を受ける…というのはなんとなく理解できる気がします。
なぜなら「目は口ほどにものを言う」という言葉があるように、視線だけでもその人の感情を十分に表現できるからです。
「ドリシュティ」の対処法
「ドリシュティ」に特に注意した方がいいのは、妊婦さんや赤ちゃんだと言われています。
なぜなら、ふつうの人よりも影響を受けやすい状態にあるからです。
インドでは、赤ちゃんの顔に黒い斑点がつけられていることがあります。
それは、まわりの人の視線を黒い斑点にむけることで、赤ちゃんへの悪影響をへらすという意味なのだそうです。
たしかに顔に黒い斑点があると、そこに目がいきますよね。
さらに、
- レモン
- ココナッツ
- かぼちゃ
といった食べ物は、負のエネルギーを吸収する力をもつと考えられているのだとか。
そのため、「塩とレモンを回しながら歩く」「唐辛子をかざる」などの対処法が知られているようです。
「おはらい」的な意味合いが強そうにも思いますが、気になる方はレモンやかぼちゃを食事にとりいれてみてはいかがでしょうか。
ヨガで防御力を高める
ヨガには「コーシャ」という考え方があります。
わたしたちの体は、5つの「コーシャ」とよばれる「層」でできていると考えるのです。
これらの層(コーシャ)は、
- 物理的な体
- プラーナ(生命エネルギー)
- マインド
- 知性
- 至福
といった5つが重なりあい、わたしたちを守ってくれています。
そして、「ヨガの練習」を続けると、これら5つのレイヤーが強くなっていくと考えられています。
誰かに攻撃されても、盾のような役割をはたしてわたしたちを守ってくれるのです。
つまり、5つの層が強くて心身が健康な状態であれば、攻撃されても大きなダメージにはならないといえるでしょう。
逆にこの「コーシャ」が弱い状態だと、「言葉」や「視線」を問わず、他人からのネガティブな影響を受けやすくなるかもしれません。
だからこそ、本質的にはヨガなどをとりいれつつ、心身をすこやかに保つことが大切だと感じます。
以上、今日は「ドリシュティ」についてお話ししました。
あまり神経質になりすぎるのもよくないですが、「視線だけでも影響をあたえる」ことを理解し、まわりの人にはあたたかい視線をおくりたいですね。