アーユルヴェーダ的な「病気の原因」

病気

こんにちは!
今日はkindle本企画(バックナンバーはこちら)から、わたしが甲状腺の病気「バセドウ病」になり、インドの伝承医学「アーユルヴェーダ」で治療した話の続きです。

今回は「病気の原因」について、「アーユルヴェーダ」的な観点からお話しします。

現代医学(西洋医学)では、原因がはっきりしない病気がたくさんあります。
みなさん、病気の診断時に「原因がわからない」と言われて、モヤモヤされたご経験はないでしょうか?

甲状腺の病気「バセドウ病」も原因がはっきりしません。
「遺伝」「ストレス」が関係していると知られていますが、因果関係がはっきり証明されていないようです。

実際、日本の専門病院で「バセドウ病」と診断されたときに、原因について質問しましたが、あいまいな回答しか得られませんでした。

「ストレスが原因ですか?」と聞くと、
「ストレスが強くてもバセドウ病にならない人もいるから、直接的な原因とはいえない」と返される…

「じゃあ、遺伝が原因?」とたずねると、
「身内に同じ病気の人がいても発症しない場合もあるから、原因とまではいえない」という回答…
「どないやねん!」という心のツッコミがとまらなくなります。

原因がわからないのに、どうやって病気を治して再発防止するというのでしょうか。
根本的な原因をつぶせていないなら、再発をくりかえしても不思議ではありません。

実際、「バセドウ病」は再燃率が高いことで知られています。
原因がわからない状態で治療するなんて、行先のわからない船にのっているようなもの。

だから、たとえ科学的に証明されていなくても、自身が納得できる原因を知りたいと感じます。
というわけで、今日は、インドのアーユルヴェーダのドクターに教えてもらった「病気の原因」を中心に、

  • アーユルヴェーダ的な「バセドウ病」の原因
  • 病気は人間の欲望から?!
  • バセドウ病の原因 ~わたしの場合~
  • 「ストレス」をどう考えるか?

というラインナップでお届けします。
人によって病気の原因はことなるという前提のうえで、病気や体調不良をかかえている方のご参考になればうれしいです。

アーユルヴェーダ的な「バセドウ病」の原因

アーユルヴェーダのドクターによると、バセドウ病の一般的な原因は、

  1. 遺伝
  2. 生活習慣 

の2つで、これらに「ストレス」が加わることで発症することが多いそうです。

「遺伝」とは、身内に同じ病気の方がいれば発症しやすいということ。
生活習慣は、たとえば食生活です。

日本人がふつうに食べる肉や魚、乳製品、卵などには「抗生物質」や「ホルモン剤」がふくまれます。
肉や魚(養殖)を育てるときに、「病気の予防」「出荷を早める」ために抗生物質成長ホルモン剤をエサにまぜることは一般的。

こうした人工的な薬剤が、人の体のなかのホルモンバランスを乱すと考えるのです。

さらに食生活以外では、

  • 抗生物質をよく飲む
  • 不妊治療などでホルモン剤を投与

こういった場合も、原因の1つとなり得るのだとか。

でも、どうか怖がらないでください…!
①遺伝②生活習慣という2つの原因は、病気の「種」として、わたしたちの体に存在するだけで、すぐに発芽しません(病気になりません)。

わたしたちの体の機能がよくはたらいていれば、害となるものをとりこんでも、ある程度は排出してくれます。

しかし、限度をこえた「ストレス」が、「バセドウ病」という病気に発芽の機会を与えるきっかけになるそうです。

病気は人間の欲望から?! 

「ストレス」はさておき…原因となる生活習慣(食事・薬の服用など)について、もう少しほりさげて考えてみましょう。

なぜ家畜抗生物質ホルモン剤を投与するかというと…家畜の病気予防出荷を早めるため。
つまり、経営の効率化ですね。

言いかえれば、わたしたち消費者「安くて美味しいものを、たくさん食べたい」という欲望が、病気をつくりだしているともいえます。

抗生物質「すぐに、症状をなくしたい」というわたしたちの欲求から発明されたもの。
それが別の病気の原因になるなんて…なんだか皮肉な話です。

ドクターはこうした食べ物や薬を「とるな」とはおっしゃらないですが、「少なくした方がいい」と言われます。

実際、ホルモン剤を投与するなど畜産が工業化する以前は、「バセドウ病」は今ほどメジャーな病気でなかった可能性が高いとドクターはおっしゃいます。

なぜなら、アーユルヴェーダの古典書「チャラカ・サンヒター」「バセドウ病」の記載が一切ないからです。

古典書「チャラカ・サンヒター」には、さまざまな病気と治療法が書かれており、2,000年以上使われてきました。
記載がないということは、メジャーな病気ではなかった可能性が高いのでしょうね。

「バセドウ病」という病名自体、19世紀にドイツ人のバセドウ博士によって発見されたことに由来するもので、近年患者数が増えているともいわれています。

バセドウ病の原因 ~わたしの場合~

バセドウ病一般的な原因についてご紹介しましたが、わたしの場合を図にするとこうなります↓

まず、叔母が同じ病気だったので①遺伝が関係しています。
②生活習慣については、子ども時代に肉・魚・乳製品・卵を食べていたことから、食生活も関係している可能性はあります。

しかし、過去に摂食障害の治療で10年あまり服用してきた抗精神薬の方が原因として大きいとドクターから指摘されました。

病気の治療のための薬が別の病気につながる…
そんなことがおこるなんて、当時は思いもよらなかったです。
おろかなことをしたんだなあ…と今になってしみじみ思います。

とはいえ、①遺伝 ②生活習慣(長年の精神薬の服用)が病気の原因「種」として体のなかにあっても、それだけでは発芽しません。
病気の「種」に発芽する機会をあたえるきっかけは、やはり「ストレス」だそうです。

「ストレス」をどう考えるか?

ストレスはさまざまな病気の契機になるといわれています。
わたしたちは、ストレスとどうつきあったらいいのでしょうか。

わたし自身、ストレスが病気のきっかけだといわれても、最初は意味がよくわかりませんでした。
ストレスがかかっているという自覚がまるでなかったからです。

今からふりかえると、確かに診断される数年前から仕事の環境が大きく変わり、強いストレスを感じていました。
でも、当時のわたしはそれを認めようとしなかったのです。

他人と比較して「わたしより、もっと大変な人はいる」「わたしの状況はたいしたことない」過小評価していました。
だから、自分にストレスがかかっていること自体、受けとめられなかったのです。

バセドウ病になる人は「がんばりすぎる」傾向があると聞きます。
いろんなことをがんばりすぎる、やりすぎる…さらに、その状態が「あたりまえ」になってムリを重ねる人が多いのだとか。

つまり、「ストレスを解消する」以前に、「ストレスに気づけていない…」状態のバセドウ病患者さんも多いのかもしれません。

「ストレス」とその対処について「アーユルヴェーダ」のドクターと話した内容は、また別の記事でお話ししたいと思います。
次回もどうぞお楽しみに♪

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